脳を鍛えるには運動しかない!(ジョンJ.レイティ) <運動によって脳細胞が増える、衝撃の本>
科学的な内容も面白い本なのだが、ちょっと長いので今回は科学的な詳細を一切省いて、具体的に必要な運動ベースでまとめた。
読んだきっかけ
YoutubeのメンタリストDaigoさんの動画を見て読んでみた。運動が健康に良いとはよく聞くが、科学的にというのが気になった。
この本のすごいところ
・運動が脳を鍛える唯一の方法だと科学的に証明した。しかもボケ防止ではない。運動によって脳細胞は増える!
・ここ10年で脳のはたらきについての理解はすっかりくつがえされた。最新のアップデートされた科学に裏打ちされている。
・運動が脳に効果をもたらすのかを、生物学的なプロセスまで詳細に説明している。
この本のテーマ
・運動による脳への効果を、科学的に説明し、運動の習慣をつける。
キーワード
・心拍数 (低強度、中強度、高強度)
・有酸素運動 / 技能が必要な運動
・楽しさと社交要素
要約
・現代人は運動の習慣が全体的に減ってため、実は脳が委縮している。
・運動をすると脳に血がたくさん送りだされる。それが脳を良い状態にする。
・高強度の運動、単調な動きだけでなく技能を要する運動、社交要素がある運動を取り入れると最大の効果が出る。
刺さった言葉
統計によると、運動を習慣にしようとした人の半分は、半年から一年以内にあきらめてしまうようだ。
感じた疑問
・ニューロン新生によって、海馬の細胞が増えるなら、海馬もガンになりうるのだろうか? ・運動によって脳細胞が増え続けるのなら、プロアスリートの脳細胞は一般の人より断然多いのだろうか?脳自体が比べ物にならないぐらい鍛えられているのか?
具体的に必要な運動
著者いわく、週6で中強度4日, 高強度2日の運動を45~60分するのがいいらしい。鬼か。
強度 | 最大心拍数に対する割合 (%) | 運動例 |
---|---|---|
高強度 | 75 ~ 90 | ランニング、スプリント(全力疾走) |
中強度 | 65 ~ 75 | ジョギング |
低強度 | 55 ~ 65 | ウォーキング |
最大心拍数 ≒ 220 - (年齢)
※高強度の運動は2日続けてやらないこと。負荷がかかりすぎるため。
読んだ感想
運動がここまで脳に効果があると知らなかったので、面白かった。特に運動で海馬のニューロンが増えるという話は驚きだった。脳へ流れる血液が増えるだけで、BDNFが増えるという話も全く知らなかった。最近の脳科学もちょっと知ることができて勉強になった。
唯一の難点は長すぎる上に、図もないことだ。同じような内容が繰り返されることも少なくない。もちろん読み手次第でどうとでもできることで、読む価値がある本だと思う。
これから何を変えるか
週6で朝運動する (中強度4, 高強度2)
有酸素運動と技能が必要な運動を取り入れる。運動の内容をtwitterに投稿する。
僕は飽きっぽいので、ランニングだけ続けるのはたぶん無理だ。メニューを増やそう。
雨の日、寒すぎてどうしても嫌な日はマグネティックバイクを使う。
興味はあるけれど、コロナが落ち着くまでは社会人サークルとかはやめておこう。
脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方
- 作者:レイティ,ジョン J.,ヘイガーマン,エリック
- 発売日: 2009/03/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
感動をつくれますか? (久石 譲) <感性とは何か?を一流作曲家が言葉で表現した本>
この本のすごいところ
・ジブリ映画の音楽など国民的な作曲家の久石譲さんのマインドを学べる貴重な本。
普段音楽を聴くことはあっても、どんな風に曲を作っているのかはほとんど知らない。一流のアーティストの裏側の考えや感じ方に触れることができる。
・久石譲さんのプロ意識がすごい。感覚や閃きだけでなく、いかに論理的に、安定して結果を出し続けるかという姿勢を学べる。
・久石譲さんが大事にされていることがたぶん全部書いてある。全部さらけだしてくださってて、しかも論理的な文章でわかりやすい。
どんな本か
創造力とは?感性とは?という問いを作曲家の久石譲さんが言葉で表現した一冊
この本のテーマは何か
創造力とは何か?感性とは何か?
キーワード
・感性、創造性
・直感
・論理性
・プロ
要約
ものづくりの基本は感性だという。だが感性とは言葉で表すと何なのだろうか。
実は感性の95%ぐらいは知識や経験の集積が元になった論理性で、肝心の残り5%が直感なのではないか。
論理性を磨くには、質より量だ。多くものを観て、聴いて、読んでいるかが大切だ。
直感力を養うには感度を磨くことだ。既成の概念やプライドに縛られない自由な気持ち、ものの見方ができるようになると本質に近づく力が強くなる。
日常の中で心の琴線に触れた偶然との出会いを、自分の中に取り込むこともとても大切だ。
刺さった言葉
ものを作ることを職業としていくには、一つや二ついいものができるだけではダメだ。...(中略)...仕事は"点"ではなく"線"だ。集中して物事を考え、創作する作業を、次から次へとコンスタントに続けられるかどうか。それができるから、作曲家です、小説家です、映画監督ですと名乗って生きていける。
一定のペースで仕事に集中しやすい環境づくりをし、自分の態勢を整えてやっていると、気分のムラなどほとんど関係なくなっていく。
自分の曲の、最初の聴衆は自分だ。だから、自分が興奮できないようなものではダメだ。
恥ずかしさというのは、自分をよく見せたいと思う心の裏返しだ。...(中略)...頭の中にそんな意識があったのでは、本当に人を楽しませたり喜ばせたりするものをつくることはできないだろう。
感想
久石譲さんという一流の作曲家さんの創作の本質に触れられた、本当にすごい本だった。
ものづくりを仕事にする人なら誰もが一度は読むべきだと思う。
僕も50歳になるころにはこれぐらい深い人間性を持った人になりたいと思った。
こんな風に考えていきていると、言葉で表現できる人になりたいと思った。
これから何を変えるか
蓄積を増やして、ブログに書く
僕もエンジニアであり、ものづくりの仕事をしている。もっと上を目指したいと思っている。蓄積が創造性に結びつくなら、もっと増やすべきだ。見たことないジャンルの映画や本を見ること、試したことがない経験をすること、特に言葉にしてアウトプットしよう。読書ブログのつもりだったが、僕は読書の感想よりも学んで行動することに重点を置きたい。僕は言語化が得意じゃないので、読書に限らずブログに載せていこう。
日常の出会いを大切にする
日常の中でアンテナを立てる。何かを見たり聞いたりしたときの心の動きを頭の中で言語化する。街中を歩いていても、何も感じないことがある。自分の頭の中の世界にすぐ閉じこもってしまうのだ。そうじゃないやりかたも身につけよう。
- 作者:久石 譲
- 発売日: 2006/08/01
- メディア: 新書
人を動かす (D・カーネギー) <誰もが「自分は世界でたった一つの重要な存在」と思っている>
デール・カーネギーとは?
・人間関係を研究した先駆者。
・人間の心をとらえるのが抜群に上手かったといわれる、リンカーンの生涯を10年間も研究していた。「その成果については他人の追随を許さない」と自負している
・研究に加えて、各地で指導・講演を重ねた実績の結集が「人を動かす」という本。
この本のすごいところ
・1936年に発行されて以降、世界中で1500万部も売れ、今も多くの人に読まれつづける不朽の名著。
・人間関係において最も大事なことを学ぶことができる。
・人間の心の普遍的で、根本的な欲求とは何か、知ることができる。
キーワード
・自己の重要感 (他人に認められることを渇望する気持ち)
・相手の身になる
・誠実な関心を寄せる
要約
・人は誰でも「自分は重要な存在だと他人に認めてほしい」と思っている。
・人を動かすにはその欲求を満たしてあげることが唯一の方法だ。
・相手の立場になって、相手が欲しているものを与えることが人を動かすための原則だ。
刺さった言葉
・極悪人たちでさえも、自分が正しいと思い込んでいるとすれば、彼らほどの悪人でない一般の人間は、自分たちのことを、いったいどう思っているのだろうか。
・人を動かす秘訣は、この世に、ただ一つしかない。...(中略)...すなわち、自ら動きたくなる気持ちを起こさせること
・自己の重要感を満足させる方法によって、その人間の性格が決まるのである。
読んだ感想
入社して3年目ぐらいに人の上になる立場になる、という話が出てきたのがきっかけで読んだ本。
この本を読んで自分のことしか考えてなかったんだなと気づけた。
僕は「自分は世界でたった一つの重要な存在」だと心のどこかで思っていたが、他の誰でもそう思っているはずだ、という当たり前で単純なことに全く気づいていなかった。
どうして周りの人の仕事のモチベーションが上がらないのか、この温度差は何かと悩むことがあるが、その人が何を求めているのかを考えていなかった。僕は自分がどうしたいのかだけを考えていた。
これから何を変えるか
・職場の人は、どんなときに自己重要感が満たされるのか考える。
・その自己重要感はどうすれば満たされるのか考える。
・相手の自己重要感を満たして、仕事の依頼をする 。
FACTFULLNESS(ハンス・ロスリング) <実践編① 分断本能を抑える~喫煙者は非喫煙者よりガンになりやすいか?→正しい~ >
FACTFULLNESSを少し前に読んで、すごい本だと思った。目から鱗だった。そして少し前にブログに起こした。そのときに思った。全然身についてないと。。。
せっかく読んだのに吸収できてないのはもったいない、というか意味ないので、実践してみる。分断本能の例を考えて、数字をもとにそれらを検証してみようではないか。
よく聞く分断本能、自分がハマっているかもしれない分断本能
★喫煙者はガンになりやすく、非喫煙者はなりにくい?
・理系のほうが文系よりプログラマー向き?
・大卒とそれ以外では年収に大きな開きがある?
パッと思いついたのはこの辺だった。今回は1つ目をテーマにしてみる。
【検証】喫煙者はガンになりやすく、非喫煙者はなりにくい?
タバコの箱にも印字されてるわけで、科学的な根拠もあるのだろうが、実際に確かめてみたことがない。それに喫煙がガンの原因としてどれぐらいの影響を与えているのか、知らないので調べてみた。
調べてみるとWHOは確かに喫煙は死亡リスクを上げると公表している。
喫煙者と非喫煙者だけで分けてしまう分断本能
ここに隠れている分断本能はなんだろうか?
喫煙者と非喫煙者だけで分けてしまってることだ。一日に数箱分吸うヘビースモーカーと週に数本しか吸わないような人を、同じ喫煙者としてまとめると、事実を正しく表せないかもしれない。
なのでここでは一番死因に影響している「呼吸器官系のガンの発症率」と喫煙頻度や喫煙年数の相関を見てみようではないか。
調べてみるとこれがバッチリ相関がある。毎日たくさん吸うほど、長く吸い続けるほど発がん性が上がるのだ。 WHOが公開している論文にデータがある。キャプチャは女性のものだが男性も大きくは変わらないはず。
1日に1~10本だとしても、非喫煙者に比べると2.9%発ガンのリスクが高まると書いてある。喫煙が発ガン率を上げるとしても「タバコを吸うだけで30%上がる」みたいな表現はドラマチックであり、事実ではないと言えるだろう。
参考にしたWHOが公表している論文はPDFで無料ダウンロードできる。見つけた中で最も詳しく科学的に書いてある論文だ。グラフを眺めるだけでも結構面白い。 https://www.who.int/tobacco/mpower/graphs/en/
今回の収穫
・分断思考を見つけ、その上でデータを根拠に「喫煙者は非喫煙者よりもガンになりやすい」という結論を出せた。
・データの調査には時間がかかると知ることができた。「日本語の記事ではタバコはガンのリスクをあげる、という調査結果が出ている」と書きながらデータの出典元がなにも書いてなかったりした。WHOといったデータを公表している機関を知っておくことも必要。調査方法も勉強しなければ、FACTFULLNESSは実践できない。
・今後タバコを吸っても発ガン率は上がらない、という意見に惑わされなくなる。
やっぱりタバコは吸うもんじゃないですね。。今度は実は思っているのと違うパターンをテーマにしたい。
FACTFULLNESS(ハンス・ロスリング) <本能ではなく事実に基づく世界の見方を知る>
Amazon Primeで話題の本に上がってたので読んでみた。 世界では貧困の格差が広がり続けて今も大勢の人が苦しんでいる、と思いがちだが実は数値を見てみると確実に年々貧困層は減っている。という具合にいかに先入観で生きているか気づかせてくれる本。
この本のすごいところ
自分がいかに事実ではなく本能に基づいて考えているか気づかせてくれる
世界についてのクイズには、優秀な人たちでさえチンパンジーほどの正解率も出せない。
圧倒的にわかりやすい。
特にバブルチャートはデータを正しく見るための画期的な方法
未来に希望を持つことができる。
大げさな言い方かもしれないが、世界中の貧困や差別が減る方向に向かっていると知るだけでも気持ちが楽になる。
キーワード
・ドラマチックすぎる世界の見方 <-> 事実に基づく世界の見方
・陥りがちな10の本能
・世界は変わり続けている
要約
知らず知らずのうちに、僕たちは世界を事実とかけはなれたドラマチックすぎる見方で見ている。なぜなら人間の本能がそれを求めているからだ。だがその本能にうまく対応して事実に基づいて世界を見れる人が求められているし、活躍もするだろう。ハマりがちな10の本能から抜け出すための対応策が紹介されている
10の本能
・分断本能
・ネガティブ本能
・直線本能
・恐怖本能
・過大視本能
・パターン化本能
・宿命本能
・単純化本能
・犯人捜し本能
・焦り本能
これを読んで何をするか
・10の本能それぞれについて、自分の思い込みと事実を裏付ける根拠をブログに書く。
FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
- 作者:ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド
- 発売日: 2019/01/11
- メディア: 単行本
本を読むとどんな良いことがあるのか?考えてみた
今回は読書ブログではなく、エッセイだ。
せっかく読書のブログを書きはじめたので、本を読むとどんなメリットがあるのか考えたくなった。
視野が広がる
これが一番大きいと思う。今活躍する著名人やスターはもちろん、ある分野の専門家、さらには数百年前になくなった人まで
古今東西のあらゆる人、話したくても一生話せないような人の考え・感じ方に触れることができるのは本当にすごいことだ。
自分が経験したことのないこと、考えつきもしなかったことをたった一冊の本から学ぶことができたりする。
自分にハマる本を読むと人生が変わったとさえ思うこともある。
本を読むということは自分以外の人を味方にして、生きていくようなものだと思う。
考える癖がつく
本を読んでいると、「あれ?」とか「なんでだろう?」と疑問に思う箇所が出てくる。
気になったことは自然と考えたくなるので、考える回数が増えると感じる。
テレビやYoutubeといった動画媒体との違いでいうと、本は自分のペースで相手の考えをインプットしていくので途中で感じた疑問をそのまま流さずに、立ち止まって考えるタイミングを作りやすいのもメリットだと思う。
(比較的) 信頼できる情報を得られる
本一冊を書き上げるのは相当な重労働だと聞く。テーマについて詳しく、かつ熱意がなければやりきれないと思う。
それに著名には本名が載ることが多い。名前の信用度もかかっているので、匿名のネットブログがSNSと比べると発信に覚悟があるだろう。
。。。といいつつこのブログも匿名だった。
集中力がつく
本を読んでいるときは、文章を理解することに頭を使っていると思う。
本にはテーマがあるので、本を読むことは1つのテーマについての著者の考えについていくことになる。
これは走り慣れている人に走ってついていくようなものだと思う。
繰り返すうちに理解したり考える体力がついていくのだろう。
僕自身、最近本を読み始めてから、プログラムを書いているときも考えがあっちこっちいったりする回数が減っているのを感じる。
まとめ
というわけで、本を読むことで得られる効果を4つ考えてみた。
今はまだ読書ブログを2つ書いた時点での考えなので、100冊分書いたときにまた考えると面白そうだと思っている。
あまり本を読まない人が読んでみようという気になったり、 逆にもうすでに結構読んでいる方はこういうのも効果もあるよ、とか教えていただけたら嬉しいです。
死ぬこと以外かすり傷 (箕輪厚介) <「こんなもんだろう」を抜け出そうとしていない自分に気づけた本>
今さらだけど読んでみた。面白かった。久しぶりに本を一気読みした。
この本のすごいところ
・読むだけで熱くなれる。文章から感じる熱量がすごい。
・もともとはグダグダサラリーマンだった(本人曰く)のが、編集者という仕事に熱狂するようになった道筋がわかる。
・圧倒的な行動量に裏打ちされた、今現役トップの編集長の行動原理が学べる。
刺さった言葉
・予定調和を壊す。ロジックから感動は生まれない。
・誰も言わないことを言えるようになるために、誰もやっていないことに挑戦し、誰もしていない挑戦をし、誰も成しえていない実績を作らなければならないのだ。
・何か一つでトップになれ
読んだ感想
読みながら、僕と箕輪さんとの一番の違いはなんだろうと考えた。
それは、熱量だと思う。「こんなもんだろう」という一線を越えることにどれだけ気持ちを込められるか。
僕は4年目に入るプログラマーで仕事には慣れてきた。
技術的に困ることはほぼないし、普段の業務でも会社の新サービス開発でも任させる範囲が広くなってきているのは嬉しいと思っている。
しかし「こんなもんだろう」という一線を越える気持ちで仕事に取り組めていないことに、この本を読んで気づけた。
今までの経験でできるようになったことの延長線上の仕事をしているだけで、
さらに成長するという気持ちが足りなかった。
これから何を変えるか
・「こんなもんでいいか」という一線を越える考える習慣をつける
今は「このぐらいで依頼通りできるだろう」という考え方をしてしまう。どうすれば期待以上のものができるか考える癖をつける。
・半端ない人たちの考えに触れる。そういう人たちの本を読む。
- 作者:箕輪 厚介
- 発売日: 2018/08/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)